在宅輸血について

YUMINO education program2024年10月18日

平成279月に東京都輸血療法研究会、東京都福祉保健局から、小規模医療機関における輸血マニュアルが参照できるようになりました。在宅やクリニックなどの環境を想定して書かれており、在宅用の輸血同意書や実施記録など非常に役に立つものです。
この中で輸血実施の必須条件として、いくつかの要件が記載されており、その中には、在宅側からすると、かなりハードルの高いものもあります。下記に記載されていますが、適応として、『有害事象を引き起こしやすい疾患がなく安定した病状であること』という点は特に在宅輸血において重要かと考えます。

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〇輸血の緩和的意義

貧血に伴って生じる症状には、呼吸困難・倦怠感・意識消失などがあります。赤血球輸血を行うことにより3170%の症状改善率が報告されています。また具体的には輸血後27日後に症状は改善し始め、約2週間は持続するとされています。もともとの貧血の程度と改善率は相関せず、血の単位数と改善率にも相関しませんでした。しかし輸血実施例において、明らかに14日以内での死亡例が多いという報告もあります。その原因としてはもともと状態が悪い患者だったのではないかということや輸血による心負荷がかかったのではないかということが考察されています。(引用:Blood tranfusion for anemia in patients with advanced cancer


のぞみハートクリニック
眞野 翔

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