Clinical Question:主治医意見書について

YUMINO education program2024年05月23日

今回は、「主治医意見書」について、おさらいをしてみました。
まずはじめに、患者さんが介護保険のサービスを利用するためには、介護の必要性の有無やその程度等についての認定を受ける必要があります。

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  • この要介護認定は、認定調査員が実際に患者宅を訪問し得られた情報および主治医の意見に基づいて、まずコンピューターによる一次判定を行い、その後、保健・医療・福祉の学識経験者から構成される介護認定審査会において、全国一律の基準に基づき公平・公正に行われます。

  • ここで言う主治医とは、入院中の主治医や、総合病院の◯◯科外来の担当医、という意味よりも、「かかりつけ医」と読み替えることが正しいようです。「かかりつけ医」に関しては日本医師会のホームページに定義されていますが、患者さんに寄り添い、尊厳ある生き方を支える、患者さんから信頼される医師のことです。

  • 当院には数多くの優秀なドクターが勤務していますが、一般的にドクターのキャリアは大学病院などの総合病院からはじまり、病気の診断や治療について、日々研鑽を積んでいきます。一方で私共のような地域のクリニックでは、まさに「かかりつけ医」となるべく、患者さんの生活やときには人生を、またそのご家族や暮らす地域の中で必要とされる役割を果たす必要があります。

  • 主治医意見書は要介護認定が申請されてから30日以内に提出する、と介護保険法にて定められていますので、日々の診療の中で患者さん生活や介護をされるご家族やヘルパーさんに関する情報までしっかりと把握したうえで、速やかに書類を作成する必要があります。

  • 病気の重症度や予後の情報はもちろん大切ですが、例えば認知症による介護の手間がどのくらいの頻度であるのか、現在サービスを利用していれば、その内容が適切と思われるのか、といった意見を具体的に記すようにします。

  • 万が一、主治医意見書の提出が遅くなると、介護認定の結果が遅れるのみならず、審査会の日程を変更したり、催促の連絡をしたり、市区町村の職員の方々にも多大な迷惑をかけることになります。主治医意見書は目的を理解し、速やかに、適切な内容で作成することが大切です。



ゆみのハートクリニック渋谷
鮫島 光博

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