Clinical Question:慢性創傷-難治性創傷に対する新しい治療戦略

YUMINO education program2020年10月20日

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  • 創傷治療には4ステップ(Cleanse-Debride-Refashion-Dress)がある
  • バイオフィルムが慢性創傷の大きな原因としてとらえられている
  • 新しい創傷被覆材によるバイオフィルム除去が試みられている

 

 褥瘡、外傷、糖尿病性壊疽等々、在宅医療では創傷処置が必要となる機会にしばしば遭遇します。例えば、褥瘡などは発生メカニズムを推測し、時に環境面に適切にアプローチをすることで早期治癒に至ることがありますが、4週間以上存在する創傷や、改善の徴候がみられなくなっているような難治性の慢性創傷においては、創傷自体の問題として、「バイオフィルム」が関与していることが多くあります。バイオフィルムは微生物の代謝産物によって傷の表面に形成された有機的な膜状構造物で、慢性創傷の原因として報告されています。在宅でも閉鎖陰圧療法が行えるようになっており、また最近では、創傷表面のバイオフィルム除去を目的に、界面活性剤と抗菌成分を含有した創傷被覆材が発売されており、処置の選択肢が増えてきています。

 

ゆみのハートクリニック渋谷

鮫島光博

 

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