Clinical Question:維持透析患者の意思決定支援
透析患者のエンドオブライフ 希望を叶えるための5つのポイント
1. 透析患者さんの療養の希望(ACP)を元気な時から話し合っておく。
2. 在宅療養を希望される場合は、腹膜透析についても情報提供を行い、希望を聞いておく。
3. 透析クリニック主治医と顔の見える連携を心がけ、方向性を共有、協力体制を作る。
4. 終末期の透析見合わせについては、患者・家族の意思を尊重し、透析担当医と在宅医が参加する多職種会議で話し合い、決定する。体調に合わせ透析再開を臨機応変に行える体制についても話し合っておく。
5. 在宅医は必要な終末期緩和医療を提供する。
日本では血液透析が透析医療の主流であり、その長期成績も良好です。また、元気な高齢者が増加し、高齢での透析導入も増加しています。一方で、高齢化に伴い要介護状態、多様な併存疾患や障害を抱えながら、何とか通院している患者も増加してきており、在宅診療を含む地域包括ケアの枠組みの中で支えていくことが必要となってきています。これまでは透析患者が最期まで自宅で過ごしたいと考えていても、通院困難になれば、長期療養型病院へ入院する、そんな状況がありました。これからは、透析患者も安心して最期まで在宅で過ごせる、そんな体制作りを進めていきたいと私たちは考えています。
ゆみのハートクリニック
吉本明子