動悸を主訴に来院、無呼吸もしっかり判定された症例
症例
50歳台 男性 身長:178㎝ 体重:85kg BMI:26.8 ESS:10点 動悸を主訴に来院、来院時の血圧は158/98と高値でしたが、病院嫌いで緊張のためと説明している症例です。
ホルター心電図ではPVCが1.5%の結果でしたが、PVCや高血圧のリスクを考え、SASも検査することになりました。簡易検査を施行、REI=17.6回/時間の結果で今回診断PSGを行ったところ、緊張のためか入眠困難があり睡眠効率は63.9%と低値でした。それでも4時間19分の総睡眠時間で、AHIは29.2回/時間と重症に近い結果となりました。
SASだけでなくPLMも顕著な症例でした。PLM指数は35回/時間でしたが、LMは覚醒時でも認められ、また呼吸イベントで除外された脚動も多く、CPAP治療時にはこれらのLMが顕在化すると思われます。SASやPLMは交感神経活性の原因となるため、入眠困難の原因がSASやPLMである可能性も考えられます。まずはCPAP治療で覚醒閾値が上昇すれば、PLM with arousalは減少(今回は11.1回/時間)するかもしれません。逆にPLMの顕在化によりさらにPLM with arousalが増えてしまうかもしれません。早めのCPAPタイトレーションを行うべきと考えています。
ゆみのハートクリニック 川名 ふさ江