高度肥満があっても軽症の無呼吸症例

2024年12月13日

症例

40歳台 性 身長:178㎝ 体重:94kg BMI:29.7 下腿の痛みと腫脹、胸苦しさで来院、高度肥満から SASを疑われて、簡易検査を施行、REI=15.9回/時間の結果で診断PSGを行いました。


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AHIは13.2回/時間と簡易検査時よりやや軽症化しましたが、3%ODIは17.7回/時間とAHIより高値となりました。PSG結果のトレンドグラフですが矢印の部分で酸素飽和度が持続的に低下を示しています。このようなSpO2の低下は、呼吸イベントに伴う低下ではなく、呼吸器疾患の症例や肥満者・喫煙者などに認める低換気に伴うdesaturationと言えます。




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この波形は気流振幅の低下を認めないにも関わらずdesaturationを認めています。脚動に伴う覚醒反応でSpO2値は2%ほど回復していますので、あたかも低呼吸イベントがあるように見えますが、このようなdesaturationに対してむやみに呼吸イベントを判定しないように気を付けましょう。背景に肥満や喫煙、呼吸器疾患などがあるのかを確認する必要があります。




ゆみのハートクリニック 川名 ふさ江

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