不整脈を主訴にホルター心電図検査を施行、夜間の急激な心拍上昇を頻回に認めたため、SASを疑いPSGを施行した症例
症例
60歳台 男性 身長:173㎝ 体重:80kg BMI:26.7 動悸・息切れ・胸部不快感を主訴に来院、ホルター心電図を行ったところ、PVCの頻発に加えて、夜間の心拍変動が周期的に生じており、SASが強く疑われて、簡易検査を行いました。そのREI=37.5と重症の無呼吸が疑われて、治療導入目的に診断PSGを行いました。
PSG結果のトレンドグラフですが、呼吸イベントが出現しているときのHRトレンドは、細かい増減を繰り返していることがわかります。その変化がホルター心電図の心拍変動解析に表示されたことになります。
この波形は連続する閉塞性無呼吸ですが、呼吸イベント終了時に覚醒反応(緑色)と同時HRチャンネルの波形が急上昇していることがわかります。この変化がホルター心電図でとらえられたことになります。
今回のようにホルター心電図からSASを示唆する所見が得られという知識は重要です。またPLMでもHRの変化を伴いますので、最終診断にはやはりPSGが必要になります。
ゆみのハートクリニック 川名 ふさ江