Clinical Question:COVID-19治療薬のまとめ
日本感染症学会:COVID-19 に対する薬物治療の考え方第13版(2022年2月10日)より
- 2022年3月現在、COVID-19感染症の治療薬として、抗ウイルス薬(レムデシビル(ベリクリー®)、モルヌピラビル(ラゲブリオ®)、ニルマトレルビル/リトナビル(パキロビッド®) )、中和抗体(カシリビマブ/イムデビマブ(ロナプリーブ®)、ソトロビマブ(ゼビュディ®))の計5つの薬剤が軽症~中等症Ⅰに使用可能である。
- レムデシビル以外は中等症Ⅱ以上への有効性は確立していない
- 軽症例は重症化リスクを1つ以上有する症例が対象(無症状は治療対象外)
- 重症化リスク因子は各薬剤の臨床試験で微妙な違いがあり、適応が異なる
- 各薬剤間の効果比較検討はされていない
- 重症化リスク因子の重みづけ検討はされていない
- 抗ウイルス薬と中和抗体薬の併用については,十分な知見がなく,各薬剤の供給も限られることから,現時点で併用療法は推奨されない
- 中和抗体は変異株によって中和活性が減弱するため、SARS-CoV-2の最新の流行株の情報を踏まえ、投与の適切性を検討すること(オミクロン株にロナプリーブは非適応)
ゆみのハートクリニック
芹澤直紀