簡易検査結果と大きく乖離したSAS症例

2025年07月11日

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50歳台 男性 身長:168㎝ 体重:84.8 kg BMI:30.1 ESS16点 

熟眠感の欠如と夜間頻尿を主訴に受診、簡易検査を施行したところREI6.8/時間の結果でした。

しかしESS16点と日中の眠気が強く、精査目的に診断PSGを行いました。

AHI=24.6/時間と簡易検査の4倍の数値となりました。

ただトレンドからもわかるようにdesaturationは軽微で、AHI20を超えているとは思えない結果でした。

これは覚醒閾値が低く、呼吸イベントは短時間で終了するため、desaturationが生じにくいことが考えられます。

そして3ODI13.9/時間と低値であり、覚醒反応を伴うことで判定されたイベントが多数あったことを示しています。

また記録前半は不眠が続き、睡眠効率は73.8%でした。睡眠効率の低下も、簡易検査との乖離の原因となります。

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閉塞性低呼吸が4回判定されていますが、2回は3%以上のdesaturationを伴っていません。

Desaturationに依存する簡易検査では、このような呼吸イベントは判定することができません。

このような場合は簡易検査の2ODIが参考になります。

特にBMIが低値の症例は2ODIは有意な数値となる可能性が高いです。

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