PSGで発作性心房細動が見つかった症例

2025年04月18日

症例

50歳台  身長:170㎝ 体重:79.3kg BMI27.3 ESS:12 40歳代後半からいびき指摘され日中過眠を自覚するようになったとのことです。会社の健診で簡易検査を施行したところ、REI=7.9回/時間軽症の結果でしたが、SpO2最低値が81%と低値だったため産業医の紹介で診断PSGを行いました。

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PSG当日に立ち眩みのような症状を訴えられていました。結果は、大半が仰臥位でしたがAHI=20.1回/時間と中等度の睡眠時無呼吸あり、レム依存の強いタイプですが、レム睡眠でも側臥位では、呼吸イベントが抑制されていました。HR(心拍変動)のトレンドを見ると、記録前半に10数回の急激は心拍上昇を認めており、心電図波形を確認すると発作性の心房細動が記録されていました。 




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心拍の急上昇を認めた部分の波形(5分画面)です。赤矢印部分が心房細動となっています。 





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30秒画面にすると心房細動波形となっています。発作性心房細動に伴う心拍出量の低下が、めまいの症状を起こした可能性があります。 本症例は簡易検査ではREIが低値で、産業医の勧めがなければPSGまでやらなかったかもしれません。結果的には中等度のSASがあり、立ち眩みの原因も判明したことになります。PSGは単に無呼吸を診断するだけでなく、睡眠中の不整脈発見のツールとしても有用であるといえます。





ゆみのハートクリニック 川名 ふさ江

 

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