19年前にSASと診断されOA治療継続するも症状再燃、現状評価した症例
症例
40歳台 男性 身長:176cm 体重:71Kg BMI:22.9 ESS:5 2005年に他施設でPSG施行、AHI=48.6回/時間と重症の結果であったが、酋長が多いとのことでOA治療を継続、最近いびきが気になり来院されました。
診断PSGを施行したところ、AHI=65.1回/時間、最低SpO2値:80%とさらに重症化していました。呼吸イベントは閉塞性無呼吸低呼吸が主体ですが、緑で示される混合性無呼吸も23%占めていることがわかりました。体重は変化しておらず、加齢による重症化と思われます。
混合性無呼吸は閉塞性無呼吸の1種と長い間分類されてきましたが、心不全症例に多数認めることがわかり、病態としては中枢性無呼吸に近いものが含まれていると考えられています。この症例はまだ中枢部分が短く、ループゲインの亢進として理解することもできます。しかしおそらくこれを放置すれば、もっと中枢部分が長くなり、CPAP導入時の中枢性イベントの残存の原因となってしまう可能性も否定できません。早期のCPAP治療が勧められます。
ゆみのハートクリニック 川名 ふさ江