家族から無呼吸を指摘され、睡眠中に動悸を訴える高齢女性
症例
90歳台 女性 身長:153㎝ 体重:56Kg 心不全、心房細動あり 家族より無呼吸を指摘されPSGを行いました。
典型的な心疾患無呼吸のパターンになっています。CSRにCAおよびCH、時に中枢部分の長いMIXなど多種類の呼吸イベントを認めました。覚醒時にも呼吸イベントを認めています。レム睡眠ではぴたりと呼吸イベントが消失していることも、心疾患SASに特有のパターンです。PSG記録中に動悸を訴えた時間帯には頻脈は認められず、おそらく直前の呼吸イベントにともなって、SpO2値が86%まで低下したことによる呼吸苦が原因と思われます。
CSR呼吸の中枢性低呼吸パターンです。desaturationを伴うことで呼吸イベントと判定していますが、desaturationを伴わなければ、ループゲインの亢進波形と変わらないことになります。過剰なPLMにも注目!(予後不良の一因となる可能性があります)ルール上呼吸イベント中のLMは除外しなければなりません。
ゆみのハートクリニック 川名 ふさ江