元気のための足し算、引き算

2019年05月07日

"和食は引き算"という言葉を聞いたことがあると思います。素材の味を最大限に引き出すために余計なものを省き、純度高く味を引き出す、そんな例えに使われます。引き算、足し算はこうやって見回すといろいろな所に使われます。私の趣味は写真なのですが、良い写真を撮るコツに"写真は引き算"といわれることがあります。これは、キレイな写真を撮るために余計なものをできるだけ被写体に入れず、訴求ポイントを引き立たせることに例えたものです。

では、体のための引き算、足し算はあるのでしょうか?

 

"食事は引き算・運動は足し算"

 

これは私が勝手に言っていることですが、意外と的を得ているのでは?と思っています。外来をしていると、サプリや健康食品について質問されることがあります。実は、医学的にサプリなどが健康長寿のためになると十分に証明されたものはありません。少なくとも外来に普通に通っていただけていれば栄養状態は十分か過剰であることがほとんどです。ですので、どちらかというと何かを追加して健康になるという発想ではなく、何かを差し引いて健康になるという発想の方が正しいことになります。ご飯や間食を減らすなど、ちょっと気の利いた引き算のほうが良かったりします。

では、足し算はどうでしょう?運動が足りない!と感じている方はとても多いと思います。運動について自慢できるほど私も行ってはいませんが、現代社会では誰しもが足りないと感じているかもしれません。年令とともに基礎代謝や筋肉量が低下します。摂取したエネルギーを十分に使えなくなり、肥満や糖尿病など様々な病気の原因になります。運動は代謝を活性化し病気の予防につながります・・・。認知症の予防にもつながるかもしれません。こうやって書き進めていると、自分でも運動しなくちゃって気になりました。足し算ではなくかけ算?積分?したくなりますよね。(笑)

 

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医師 西原

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