地域医療実習レポート/C医学生

2017年05月01日

大学の地域医療実習の一環として、ゆみのハートクリニックで実習を行いました。

ゆみのハートクリニックを選んだ理由

超高齢社会の日本において、どの科に行っても多くの患者さんが循環器疾患と切っても切れない関係にあるため、循環器疾患を学ぶ重要性を感じていました。そして、都内には沢山の診療所・病院がある中、在宅診療ではどのような患者さんを診て何を行っているのか知りたいと思い、貴院での実習を希望させていただきました。

実習内容

初日は外来診療の見学から始まり、患者さんの血圧測定をさせていただきました。実際に患者さんの血圧を測ると、患者さんによって聞こえる音の大きさや脈の頻度も大きく違い、また、自分の測定した値がカルテに反映されていくことで、今までの実習ではわからなかった「患者さんを診る」ということの責任の重大さを感じることができました。

外来の見学では、先生が患者さんの病態についてわかりやすくイラストを書いて解説してくださったり、循環器疾患に対する理解も深めることができました。

訪問診療では、家の近くなら歩いて外出できるような患者さんから、寝たきりの方、訪問すると患者さんのご家族が笑顔で迎えてくださるお宅もあれば、狭く暗い部屋に独居の方もおられました。しかし、患者さんが幸せと感じる瞬間は患者さん自身が決めるものであり、家族に囲まれている方の方が幸せかと言われれば必ずしもそうではない、と先生がおっしゃっていたのがとても印象に残っています。

また、心臓の再生医療の適応か調べるため、遠方まで大学病院を訪ねたものの、適応外となり、自宅に戻って、在宅診療に切り替えた患者さんのもとに伺いました。先生は「大学病院では必ずしもその患者さんに最適な医療を受けられるとは限らない。この患者さんは在宅医療の優等生」と仰っており、在宅医療の大きな意義を感じました。

毎朝、訪問診療している患者さんについて多科の医師、看護師、理学療法士、ソーシャルワーカー等が集まってカンファレンスを行っており、沢山の意見交換を行っていて、多職種間の連携の重要性も学ぶことができました。

クリニックの雰囲気

クリニックの方々は皆さん優しく話しかけてくださったり、先生をはじめ、どの職員の方にも、いつも丁寧にご指導していただきました。クリニックではお昼休みの時間に技師さんや看護師さん、事務の方とお話したり、訪問診療では先生、コーディネーターさんとランチをしたりと、実習外の時間もとても楽しく過ごすことができました。

実習を終えて

訪問診療では患者さんの背景を外来診療以上に感じることができ、大変興味深く、勉強になりました。今後の実習では経験できないことだと思うので、今実習で様々な環境の患者さんに出会えたことは、今後、医師になり進路等を決めていく上で非常に貴重な経験になりました。2週間と短い期間ではありましたが、とても充実した時間でした。今実習で感じたこと、学んだことを、これからの大学病院での実習に活かしていいたいと思います。

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