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2024年08月23日活動報告

心不全の訪問看護② ~心不全、実は病名じゃない!?~

ゆみの訪問看護ステーションの管理者、髙取です。心不全の訪問看護シリーズの第二弾です。今回はタイトルとして「心不全、実は病名じゃない!?」としました。

結論から申し上げますと、心不全は疾患名ではなく、臨床症候群としての名前です。

日本循環器学会から出ている「急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年改訂版)」の冒頭で

「心不全」とは「なんらかの心臓機能障害、すなわち、心臓に器質的および/あるいは機能的異常が生じて心ポンプ機能の代償機転が破綻した結果、呼吸困難・倦怠感や浮腫が出現し、それに伴い運動耐容能が低下する臨床症候群 」

と定義されています。また、分かりやすく表現した一般向けの表現としては

「心不全」とは「心臓が悪いために、息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなり、生命を縮める病気です。」

と定義されています。

心臓のポンプ機能が低下し、全身の組織に十分な酸素や栄養を送り届けることができなくなる病態です。心臓は無理して血液を送り出そうとしますが、こうした状態が続くと、心臓はやがて疲れて、バテてしまいます。心不全はひとつの病気ではなく、心臓のさまざまな病気(心筋梗塞、弁膜症、心筋症など)や高血圧・糖尿病などの生活習慣病などにより、心臓へ負担がかかった状態が持続したために、最終的に至る「症候群」と言えます。

心不全の症状には、収縮機能、つまりポンプで血液を送り出す機能が低下することに伴って、全身の臓器に十分な血液が行き渡らないことから起こる症状と、拡張機能、つまり全身の血液が心臓に戻る機能が弱くなり、血液がうっ滞することによって起こる症状があります。ポンプ機能低下による症状としては、疲労感、不眠、冷感などがあり、血液のうっ滞による症状には、息切れ、呼吸困難、むくみ(浮腫)などがあります。

急激に心不全の症状が出現する、急性心不全と、緩徐に繰り返す慢性心不全という分け方もしたりします。

様々な症状を呈する心不全、どんなポイントに気を付けてゆみの訪問看護ステーションの訪問看護師は看ているのか継続してブログをアップしていきますね。

★ゆみの訪問看護ステーションでは、循環器疾患、心臓病、心不全ケアを得意としています。一緒に働いて頂ける看護師さんを積極的に募集中です★

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